劇團有機座とは


                                     スタニスラフスキー

劇団名

 劇團有機座




代表

 江口銀漱 ( 有機事務所グループ・代表 )




劇団からのメッセージ





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1977年に、都内で仲間5人で活動を開始した劇団です。

当初より、日本の演技スタイルに疑問を持ち、演技を科学的に捉える方法論を研究していましたが、「現代演劇のバイブル」と言われてい る、ロシアのスタニスラフスキーシステムに出会い、この未完の演技論を実証実践する事で、日本固有の演技論の開発を目指す事を重要な 行動行動規範の一つとしました。

昨今、日本の劇団組織や演劇を取り囲む環境は、危機的な程の劣化を続けています。

長年活動を続けて来た劇団の解散ラッシュ、台本解釈の為の知識の恐ろしい程の低下、正しい芸術としての演劇に必要なメソッドの不在、 日々画面から送り出される大量生産の様な質の悪い映像の山etc、これらの状況に対して数々の問題点を列挙する事は可能ですが、ただ 問題点を列挙しただけでは、なんら解決を見ないのは明らかです。

プロのスポーツ選手でも、音楽家でも、日々時間を作り、基礎練習を日課にしている事は良く知られた事実です、他方演技者に目を向ける と、日々日課として自分の基礎練習のメニューをこなしている方は、皆無とまで言えそうな現状です、果ては、自宅でのチューニングの為 の、「チェイホフメソッド」や「マイズナーテクニーク」を、あたかも海外の演技術の様に取り扱ったり、「アクターズスタジオメソッ ド」のアメリカブランドに気を取られ、また聞きした間違った知識で月謝を徴収するなど、スキルの低いインストラクターの増加。

良識ある数少ない団体や個人が、細々と声を挙げてもそう簡単には改善出来ない状況まで来ています。

演技者が採るべき態度は、勘や経験に頼っただけの演技から脱却し、系統だった演技論を学び日々定着のための基礎練習を継続する事、そ れが出来る環境を確保する事。

制作者が行うべき行動は、脚本家を育成する事、きちんとしたスキルを身に着けた演技指導者を育成する事、演劇の特性を理解し、広い視 野で想像的創造活動が行える演出家を育成する事。劇団と言う組織体の意味を社会が理解する事。これらに反する事は、むしろ排除に値す るのでは無いかと思います。

1977年の有機座活動開始から、気が付けば40年以上の時間が経過し、「老舗」と言われる立場になっていました。

他の芸術同様、時代により演劇のスタイルも作品も色々と変化しますが、人間の本質や考え方は、洋の東西を問わずそう簡単には変わりま せん。我々有機座のスタイルのベースも、発足以来変わらず脈々と続いています。

これからも、未完の「スタニスラフスキー・システム」の実践研究を通し、未完部分を補完しなお発展させた、「日本固有」の演技論・演 技術の開発を続けていきます。